大阪・関西万博に行った話

2025/10/2
6月に3日間(土、日、月)、9月〜10月(月、火、水)の3日間と大阪・関西万博に行った。2回目を9月末にしたのは暑さを避けるためである。

昨日がその6日目だったので、まだ記憶のあるうちに思ったこと、感じたことを書いてみようと思う。

そもそもなぜその時期に万博に行ったのかといえば、自分は万博については前情報が後ろ向きなものが多く、何故か自分のタイムラインには万博の情報はあまり流れて来ず、そこまで大したことがないのではないか?と思っていた。しかし、妻の後押しもあって6月に行くことになったのである。

6月はまだまだ空いており、また万博に詳しい友人のアテンドもあり初日で雰囲気が分かった。特に初日にトルクメニスタンに行けたことは万博を楽しいと感じたことに強い影響を与えたように思える。(結局今振り返ってみても、トルクメニスタンの展示が一番面白かったように思える)。

当初知らなかったのだが、障害者手帳を持っているとゲートの優先レーンだけでなく、色々なパビリオンで優先レーンが使えることが初日の夜くらいにわかった。そのため、初日の夜から最後まで、優先レーンを使うことでさまざまなパビリオンを観て回る事ができた。9月末〜10月あたまに行った際は9時入場だったが、朝早くの時間帯も、優先レーンだったために早く回ることができた。障害者手帳様々である。

そして、6月の3日間で、フランス、アメリカ、イタリア・バチカン、ドイツ、ルクセンブルク、日本館と、めちゃくちゃ並ぶことで有名なパビリオンを回ることができた。
あまり記憶にないのだが、アメリカ→フランス→イタリア・バチカン→予約していた三菱→中国→クエート……etc.と、一般だったらあり得ないような回り方をしていたような気がする(10/3追記:記録を見返して末尾に記載すると、さすがにそこまですごい回り方ではなかったらしいが、それでもずいぶんな回り方をしている)。
スタンプ帳を見返すと、6月と9月の合計でおそらく、独立したパビリオンは50種類くらいとコモンズABCDを回ったようである(Fは確か6月で混んでいてスタンプだけ押して入らなかった気がする)。

これだけ聞くと障害者手帳ずるいと思われそうなのだが、とは言え障害者は障害者なりに日ごろから困っているのである。幸い、万博に行ってる真っ最中はたまたまそこまで問題はなかったのだが、私は昨年来パニック的な発作や、統合失調症的な症状がしばしば発生することがあるし、そもそも双極性障害だったり2年くらい倒れて動けなかったりしていた。特に9月の旅行の際は前日入りしたのだが、その前入り日に発作的症状が出て、認知が変になって非常に危うかった。身体的障害ではなく、脳みそが「変」になってる……というか生まれつき「変」だったり、その変さが加齢とともに顕在化してるようで厄介である。まあだから、同行者の妻が介助者というのは嘘ではない(もし発作的症状が出たら非常に危ういので)し、妻がいうには9月末の万博では自分の動きが割と危なっかしく、それをどうこうするので非常に疲れてしまって、妻が途中休憩するハメになったそうである(なのでその分手帳が優先レーンが使える、というのはそういうことだと思う)。

そんな中で気づいたのが、万博会場には非常に少ないながらカームダウンスペースがあった。これは発作が出たときに非常にありがたいと思った。幸い使うこともなかったので良かったのだが……。

肝心の万博そのものの感想なのだが、行っても楽しくなかったという意見や、何度でも行きたくなる楽しさ、というような相反する意見が世の中には存在していて、どっちも正解だなと思った。

行っても楽しくないという意見については、まず今回の万博のテーマがSDGs的なものであって、それを真面目にやっている国の展示はどこも似たりよったりになってしまっていて、国ごとの特徴がよくわからないし、その国がどんな国かやっぱりよくわからないというような印象を受けるパビリオンがかなりあったように思える。特に、理想論的な部分もかなりあったような気がしていて、子供にはよいかもしれないし、大人にとっても考えるきっかけになるのかもしれないけれど、じゃあ今の生活はどうなのか、と思ったりすると割り切れないところもあった(とはいえ個人的には資源や最近環境問題にかなり関心があるので、それぞれの国が取り組もうとしてる話は良い話だと思った)。

また、パビリオンの内容は各国のプロパガンダ的なもので、その国の実態を示しているわけではない、というのもその通りで、その表層的なところで面白くない、と思った人もいるように思える。

その一方で、何度でも行きたくなる楽しさというのもわかる。これだけの規模で万国が集まってお祭り騒ぎをしているというだけで非常に面白い。そして、万博のテーマをうまく解釈してたり、まったく無視してたりして、その国の独自性を発揮しているような国のパビリオンは面白みが非常にあった。コモンズの国々もなかなかどれも面白かった。

ただ、そういう国の独立したパビリオンはやはり人気で、行こうと思ってもなかなか行けなかったというのもその通りだと思う。なので、そういった国の展示が見れなかったような場合は、楽しくなかったとか、行っても意味がない、みたいな感想になってしまったのではないかと思う。

けれど、色々なパビリオンを巡ってみると、それぞれ面白いところもあって、やはり各国がその国の顔を示す場だけあって見応えはあった。なので、自分としては行って良かったと思う。

また、シグネチャーパビリオンもかなり多くを巡ることが出来て、こうした国家的展示会で何を文化的、アート的に言いたかったのか?を見れたのはとても良かったと思う。

そしてもう一つ、というか実際かなり面白かったのは料理である。妻の希望もあって、セルビアやチェコの料理、チュニジアやクエートのお茶菓子や軽食も食べたし、自分の希望もあってトルクメニスタンやアフリカの料理も食べたり、イギリスのパブも体験できた。普段食べることができないし、行くことも難しい遠い異国の国の食べ物を、おそらく本当の現地レベルの味わいで堪能できたのはとても楽しかった。料理はプロパガンダとは離れたものだろうし、生の体験ができたと思う。

ただ、唯一問題があるとすれば、そういった楽しみ方をすると物凄くお金がかかるのである。しかし、一生に一度のお祭りへの参画だと思えば、体験にお金を渋っているのも勿体ないと思えて、気持ちよく払うことができた。……けれど、これが日常生活の中だったらなかなか躊躇する値段だったと思う。

あと、突発的だったりもともとプログラムにあったのだろうけれど細かくて詳細がわからず、あちこちでやってる演奏や舞踊なども面白かった。5日目に混雑もあって中だるみしていた時に聞いていた現代音楽はかなりイケていた。また、花火と噴水ショーとドローンショーも良かった。

ともかく、おそらくこの規模の万博を日本でやるのはもう無いのか、それかまた50年後とかなので、もう行けないと思うし、行って良かったと思う。

心の底から100点満点で楽しかったか?などと聞かれて仕舞うと、海外旅行に行って現地をみて回った方が楽しいという感もなくもないなと思ったけれど、その一方で各国やいろんな団体がお祭りをしているというのも非常に面白かったと思う。

自分は運良く(本当は運悪くなのだろうが)いろんなパビリオンを観て回れたので、満足度というか、行って良かったなと思えた。日頃困っているのだから、こういう時くらい良いことあっても良いよな、と思えたので、そういうことにしておくことにします。

あと合計6日間行ったというのは、まあちょうどよいくらいの期間行けたかな?という気もします。

↑何故かスマホから投稿したら写真が回転したけれど、イギリスのパブで飲んだお酒。美味しかった。


(10/3追記)

手元に残ってた写真とスタンプ帳からまとめるとこんな感じだったらしい(ヌケモレある可能性や?のついてるところは写真がなくあやふやな所)

6/14(11時入場)
アゼルバイジャン
夜の地球
アラブ首長国連邦(?)
くら寿司(友人がチケットを取った)
インド
トルクメニスタン
マレーシアレストラン(テイクアウト)
タイ(事前当選)
よしもと(当日予約)
※このあたりで手帳が使えることを知る
スペイン
モザンビーク(?)
中国
チリ(?)

6/15(11時入場)
サウジアラビア
セルビアのレストラン
バングラデシュ
コモンズ
テックワールド(事前当選)
コモンズ
中国
国際機関
クエート
フランス
フィリピン(?)
アルジェリア
モザンビーク
飯田&大阪公立大学(?)

6/16(10時入場)
アメリカ
ベルギー(?)
チュニジア(?)
イタリア・バチカン
三菱未来館
チェコ&チェコレストラン
イギリス
漫画展
コモンズ
いのち動的平衡館(当日予約)
韓国
ドイツ
ルクセンブルク
日本館

9/29(9時入場)
null²(ウォークスルー)
いのちの遊び場
いのちの未来(当日予約)
トルクメニスタンレストラン
セルビア
モナコ
二億円トイレ
ドイツ
ルクセンブルク&カフェ
ネパール
大阪ヘルスケア
花火鑑賞
ロボット館
クエート
ブラジル

9/30
ダイアローグシアター
アースマート(当日予約)
コモンズまつり
外食パビリオン
アフリカ料理店
ナウル(コモンズ)
ブルーオーシャンドーム(?)
ポップアップステージ鑑賞
ガンダム(当日予約)
花火鑑賞(大屋根リング上から)

10/1(9時入場)
ハンガリー
SF狂言(当日予約)
無線局
ポルトガル
スイス
ジョニーウォーカーバー(イギリス)
ガスパビリオン
いのちめぐる冒険 ANIMA(事前当選)
噴水ショー鑑賞
花火鑑賞
ドローンショー鑑賞

※だいたい妻と一緒に回っていたが、妻が買い物に抜けていたりした時や、妻だけパビリオン当選していた時は1人で回っていた

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